アプガースコアとは出生直後の新生児の状態を点数化した判定方法です。
特に5分後の値は分娩における胎児低酸素血症と脳性麻痺との関連性が指摘されています。
語呂合わせなどいろいろな覚え方がありますが、
A=appearance 皮膚色
P=pulse 心拍数
G=grimace 刺激に対する顔をしかめる反応
A=activity 筋トーヌス
R=respiration 呼吸
いちいちこんな頭文字を膨大な知識を必要とする国家試験前になんか覚えていられません。
実は、アプガースコアは暗記しなくてもいいんです。
次の言葉だけを覚えてください。
酸素化と神経 それだけです。
もう一度、アプガースコアってなんだったか考えてみましょう。
アプガースコアは、 分娩における胎児低酸素状態と脳性麻痺との関連 をみています。
つまり、酸素化と神経の状態を見ていると考えたら、すぐに評価項目は見えてきます。
①酸素化(皮膚色):
チアノーゼ、つまり皮膚色です。皮膚色が悪ければ悪いほど胎児の酸素化が不十分であることが分かります。
解剖学でも勉強したと思いますが、
神経は大きく4つに分けられます。
●運動神経
●感覚神経
●自律神経
●脳幹です。
②運動神経(筋トーヌス):
全身に力がしっかりとはいっているのかです。
③感覚神経(刺激に対する反応):
感覚があれば、刺激にしっかりと反応してくれます。
④自律神経(心拍数):
胎児の心拍数を早くしてくれているのは自律神経、つまり交感神経です。心拍数を見ることで自律神経を見ています。
⑤脳幹(呼吸数):
脳幹には呼吸中枢がありますよね。呼吸をしていることで、脳幹の状態を見ています。
胎児の酸素化と神経(運動神経、感覚神経、自律神経、脳幹
の状態を見ていると考えると、なんだかアプガースコアが見えてきませんか。